前回まで。
前回は人がなぜ情報を集めたがるのかを見ていきました。
今回は仕事と幸福についてみていきましょう。
修道院での生活
- グアダルーペ聖母修道院へ
- ニューメキシコ州にある
- いまもなお戒律に100%従っている
- ベネディクト会の修道士が示す幸福への道に興味があり訪れることに
- 幸福に関する研究はいくつもあるが、それらは大抵実験デザインに欠陥を持っている
- アメリカの幸福度は年々低下しつつある
- 世界中でネガティブな感情は増加傾向にある
- ベネディクト会士は人生の満足度が高い
- 人生に意義を持ち、健康で、機嫌がよく幸福である
- 世間の幸福像とは異なり閉ざされたコミュニティかつ質素なライフスタイルである
- 修道院内の平均年齢は30歳くらい
- 1日2~4時間の労働を毎日行っている
- 基本的には肉体労働や雑用をこなす
幸福とは
- 人間は誰しもが幸福になりたいというのを目標に生きている
- 幸福感が持続していたら人類は途絶えていた
- 現状に満足せずサバイバルのために切磋琢磨した個体が生き残ってきた
- 満ち足りた状態では脅威に対処できないがゆえに自然と中断される
- 脳科学から見れば幸福について何もわかっていない
- どの脳の領域が制御しているのか
- そもそも幸福に明確な定義は存在しない
- 幸福は文化によっても異なる
- 現代は過去に見ないくらい豊かな時代であるにもかかわらず不幸がはびこる
- より多くのもの、お金、名声、権力を持ったとしても幸福にはつながらない
- 幸福であれという圧力が不幸を助長する
- 長続きしない幸福を追い求めても、いたちごっこになるだけ
幸福は一時的な感情であり、それを追い求めてしまったら本末転倒ですね。
不満は個人的失敗ではない。むしろその逆だ。それがあなたを人間たらしめているのだ。
ベネディクトについて
- イタリア出身でカトリック修道院の生活様式に大きな影響を与えた人
- 聖ベネディクトの戒律を作った
- 修道院で共同生活を送るためのルールブック
- 1500年たった今でも基本となっている
- 14歳で勉学のためローマにわたるも堕落した社会に絶望し世俗を離れる
- イタリアにもどり洞窟にこもっていた
- 3年間を孤独で過ごした
- 孤独は必要だが洞窟にこもって3年も必要ないと結論付けている
- その後、うわさが広まり様々な人がベネディクトに話を聞きにくるようになった
- そして、修道生活を送るための修道院の設立に至る
- ベネディクトの戒律は個人に合わせて柔軟に変えられるのが特徴
- その人にあった制限の強度を選択できる
- 自分にとって十分なものを見出しそれでやりくりすること
- 修道士たちはそれぞれお互いに物々交換をしたり作ったものを一般に販売することで生活をしている
意味のある仕事と沈黙
- ベネディクト会士が健康的で幸福であるのは仕事に意味を見出しているからかも
- 高齢になっても仕事を行い意味を感じることができている
- 戒律では沈黙を大事にすること、無駄な言葉を話さないことが書かれている
- 午後8時から午前8時は会話は禁止されている
- 沈黙のメリットは研究でも確認されている
- 生産性の向上、集中力の向上が見られる
- ストレスを減らしてもくれる
会話しなきゃいけないかなと迷うときってしんどいですよねぇ。
「ベネディクトの仕事」
- もともとは家具を作成して売っていたが、人気になり期限を決めてくる人たちが出てくるようになった
- 結果、家具作りはやめてコーヒーづくりを今はしている
- ベネディクトの仕事スタイル
- 忍耐、地道な努力を長期間続けてやっと成し遂げれる課題に取り組む
- 急ぐことはできず見栄えもしないような仕事
- ベネディクトの作るものは質が高い
- コストや人件費に縛られず良い仕事をするという目的からできるものだからでしょうね
- 手を使い何かを生み出すことは豊かさのループを生み出す
- 受動的ではなく能動的であること
- 修道士は何も持っていない
- 基本的には修道院の借り物
こういう仕事ができたらいいよなぁ。雇われではできないけど。
ブログや趣味はベネディクトの仕事スタイルのように進めたいですね。
当たり前のことに感謝する
- 修道士は何も持たないからこそ日常の豊かさに感謝が芽生える
- 犠牲と欠乏があることで小さな贈り物に深い感謝を覚える
- 人は当たり前のことに感謝できない
- 歴史で何度も言及されているし、現代の研究にも裏付けられている
- 意図的に制限することで当たり前の大切さに気付ける
- これはあらゆる宗教で掲げられている
- キリスト教、イスラム教、ユダヤ教など古代神話にも出てくる
- たまには不便さを感じるような体験をするとよい
- スマホを持たずに旅をする
- 最低限の装備でのキャンプ
- 他者へ与えることでも感謝の気持ちは得られる
幸福に社交は必要か
- 幸福研究で上がる重要な要素が社交
- 修道士は1日の大半は孤独であり誰かと話すということもあまりない
- 社会的つながりは重要だが、それほど多くを必要としない可能性
- 予期支援が大事
- 困った時、人に頼りたいときに頼れる人がいるという確信
- 逆に社交を無理強いしてしまうと逆効果にもなりえる
- 他者とのつながりが幸せにつながるという研究の対象となっているのは、人とのつながりが欲しいが心理的な問題で作れていない人たち
- これらの影響を差し引いたうえで非社交的な人たちを調べると、社交的な人と同じくらいの幸福度が見られた
- 孤独な時間があるから社交が恋しくなるし、社交の時間があるから孤独の時間に価値を感じる
自分の社交スタイルに合わせて関わり合いを持てばいいですね。
というわけで満足できない脳の紹介は今回で最後です。
これまで読んだ中でもトップクラスに面白い本でした。
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