最近の僕の中でのホットなテーマであるドーパミン、苦痛と快楽についての本。
著者はジャーナリストで類書とは異なり、最前線で研究する専門家や現場の関係者へのインタビューが豊富。
そのためリアリティがあり読みごたえがある。
また、科学的な知見も多く盛り込まれており勉強にもなる。
非常に面白い本です。
以下はこの本の一節ですが、僕の問題意識を要約したような文章です。
どんな行動も度を過ぎなければ問題ないことは、誰もが知っている。ではなぜ私たちは、適度にするのがそんなにも苦手なのか?
早速面白かったポイントをまとめていこう。
著者について
本を読んでどんな人なのか興味を持ったのでまとめておきます。
マイケル・イースター(Michael Easter)
- ネバダ大学ラスベガス校の教授。
- ラスベガスの砂漠の端に妻と2頭の犬とともに暮らす。
- 健康・科学ジャーナリズムを学び、修士号を取得。
- 男性向け健康雑誌 Men's Health の編集者として約6年間勤務し、最終的にはフィットネス編集者を務めた。
- https://eastermichael.com/#about
著書のほかにも情報発信をされているので興味のある方は見てみると面白いかも。
欠乏を知るための旅へ
イラクへ取材に
- イラクの首都、バグダッド郊外の警察署へ麻薬取締役部長へドラッグの広がりについての取材に
- 特殊部隊による麻薬とテロ組織の摘発に同行する目的
- 中東で広がりつつあるカプタゴンと呼ばれる覚せい剤について調査していた
- メタンフェタミンに似ている
- テロ組織が使用していたり、富裕国へ密輸される不法ビジネスの温床
- 人間行動に興味があり、特に悪い習慣を無くすにはどうしたらいいのかを探求している
危険な場所に取材に行ける人ってまじすごい。
欠乏のマインドセット
- 人が長期的には害になるとわかっていてもやめれない行動の背景には欠乏がある
- これらの行動は欠乏感に対する反応である
- 欠乏マインドセットになると人は自分には何かが欠けていると思い込む
- 欠乏を感じさせるトリガーを欠乏のキューと呼ぶ
- そして払しょくするために何かを一心に追い求め行う
- 欠乏に対する反応は自然な人間の本能である
- 人間の進化してきた環境は資源や情報が乏しく、それらを追い求めてきたものが生き残ってきた
- より多くを求めることは古代の環境では理にかなっていた
- 現代では資源も情報も無限にあり追い求めれば追い求めるだけ手に入ってしまう
- 食べ物、所有物、情報、ドラッグ、社会的な影響力などなど
- それでもなおまだ何かが足りないと思うようにプログラムされている
- 現代では欠乏脳が不利に働くことが科学的にわかっている
欠乏の行動経済学という本でも出てきましたね。
イラクは私が行かなければならない場所の一つに過ぎなかった。欠乏脳を理解し、解決策を見つけたいという思いは、2年にわたる、そして6000キロを超える旅へとつながった。
行動力とモチベーションが高すぎる。。
スロットマシン
- スロットマシンほど欠乏脳を刺激するものはない
- アメリカでは34の州でスロットマシンが許可されており、ガソスタ、スーパー、コンビニなど様々な場所に設置されている
- スロットマシンは年間300億ドルの利益を上げている
- 映画や本や音楽に費やされるお金の合計よりさらに多い
- 毎年10%ずつ成長していっている
- カジノの収益の85%はスロットマシンが占める
- 人はなんちゃって勝利にポジティブに反応する
- 1万かけて5000円の勝ちでは-5000円だが、人は5000円取り戻したと考える
- 完全に負けているわけではなく、少し勝っており次があるかもと思わせることで人は長くゲームをプレイする
欠乏ループの3段階
- ①機会
- スロットマシンで言えばお金をかけられるタイミングがどれくらいあるか
- ②予測不可能な報酬
- いつ、どれくらい報酬があるかが不明なとき人はそれに夢中になる
- 予測可能なものはすぐに関心を失う
- ニアミスが人を強く引き付ける
- 勝ちそうだったけど負けた
- ③迅速な再現性
- 機会をすぐに見つけられるか
- 機会を見つけすぐに報酬が分かりまた繰り返す
- 例えば食事の変更の結果は予測不可能であるが結果はすぐには分からない
- スロットマシンはすぐに結果が出るのでもう一度やろうというモチベにつながる
欠乏ループから抜け出すには?
- 機会を無くすこと
- ギャンブルで持っていくお金を制限すると資金がなくなればそもそもできなくなる
- 報酬を無くすこと
- SNSを開いたときに高刺激な情報を制限しておく
- 反復をできなくするか遅延する
- YouTubeの自動再生を切る
- 人は勝つためにギャンブルをするのではなくスリルを味わいに来ている
- 勝てば儲けもので負けても楽しかったからよい
- 大半の人は趣味範囲程度のお金で楽しんでいる
- ギャンブル依存になるのは人口の1~2%
ギャンブルは始めたら終わりみたいなイメージがあるけど、大半のギャンブラーは趣味程度のお金で満足していると。
次回は生物はみなギャンブルを好むように進化してきたという話を見ていきます。




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