【統計学再入門⑭】母標準偏差の推定に用いられる「カイ2乗分布」

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カイ2乗分布の性質

母標準偏差の推定に用いられ、自由度によって分布の形が変わります。


標準正規分布をもとに作られる分布。
標本分散はカイ2乗分布をする。

統計量と計算式

母標準偏差の推定

実際にどのように推定を行うかみていきましょう。
やることはあまり難しくありません。
  1. 信頼係数をもとにカイ2乗分布表から値を読み取る
  2. 次の式に値を入れる


例題

16~20歳の女性の身長の母標準偏差がわからないので推定したい。
大きさ10の標本を抽出して、標本標準偏差sを測ったところ8cmであった。
95%信頼区間のものとで母標準偏差を推定せよ。

問題文から整理すると
n=10
s=8
m=10-1=9

分布表から値を読み取ると、
自由度9で確率が0.975だとすると2.70
自由度9で確率が0.025だとすると19.0

あとは計算式に当てはめる
上方信頼限界=√(10-1) * 64 / 2.70 = 14.61
下方信頼限界=√(10-1) * 64 / 19.0 = 5.51
となる。


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