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t分布について
母集団が正規分布で小さい標本しか取れない場合に用いるものです。
以下のような特徴を持っています。
t分布の性質
t分布は標本サイズが30を超えるとほぼ正規分布と同じになることがわかっています。
これは中心極限定理で話したことと一緒です。
統計量と式
標準正規分布のzを計算する式に似ています。
違いは母集団の標準偏差か標本標準偏差かの違いです。
標本標準偏差を使って標準正規分布に当てはめると、標本数が少ない場合にズレが生じます。
このズレをなくし正確な分布を作ろうとしてできたのがt分布です。
t分布を用いた推定
例題で考えてみましょう。
ある工場で製造される商品の重量を調べたいと考え、ランダムに抽出した10個の商品の重量を測定したところ、以下のようなデータが得られました(単位:g):
100.2,99.8,101.0,100.5,100.1,99.9,100.3,100.0,100.4,99.7
このデータをもとに、母平均の95%信頼区間を求めます。母分散は未知とします。
サンプル平均は100.19
標準偏差は0.463
t分布表から臨界値は2.262
以下の式に代入。
結果は
[99.86,100.52]
となる。
やっていることは正規分布とほぼ一緒でt分布表というのを用いて信頼区間を推定していますね。
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