前回まで。
今回は果ての国でどう生き残っていくのがいいかを見ていきましょう!
勝者総取りの世界
- たまたまの幸運が勝者総取りの結果を生みうる
- マタイ効果:人はお金持ちにさらに与え、貧しい人からさらに取り上げる
- 一度成功すると、その成功が追い風になりさらに成功する
- 過去の成功に恩恵を受けるところならどこでも発生する
- 優先的選択
- 少し優勢であればどんどんそれが選択されていく
- 英語が広まったのは、言語として優れているからではなく、話せる人が多いが故
- ミーム:人を媒介し伝わっていく情報
- 情報は人間が広めたいと思うような、生まれついての性質にあったアイデアでなければ広がらない
勝者は蹴り落とされる
- 大企業でも数十年後にはつぶれている
- 誰にでも運は巡ってくるがゆえにたまたま成功したり失敗したりする
- 芸術の分野ではたまたまの流行によって成功する人が出てくる
- ウェブのおかげで強烈な集中が生み出される
- みられるウェブはほんの一部のみ
- 逆に専門に特化したものも少数のお客を見つけられる
- オンライン書店のおかげで無限に近い本が在庫できる
- オンデマンド印刷であれば電子データだけみせればよい
- なのでちょっとした本を書いたら、検索エンジンにヒットするようにしといて、チャンスを待っておけばよい
ランダム性には、社会のカードをシャッフルしなおし、肩で風切る大物を叩き落すという優れた効能がある。今の環境では、どうということのない人でも、成功の控えの間でチャンスが来るのを待っていることができる。生きていればいいことがあるかもしれないのだ。
インターネットのおかげでニッチや細分化された専門分野が生き延びるようになり、一方そのおかげで、小物がたくさん生き延びているのだ。そして小物の一部がときどきのし上がってきて、勝ち組を叩き落すのだ。
フラクタル性
- 同じパターンがさまざまに異なる尺度で現れる性質
- フラクタルは不確実性に応用できる
- マンデルブロ的不確実性
- 富が100万以上の人と、その2倍である200万以上の人を比べると、人数は4分の1になる
- 2の2乗
- 指数が1なら人数は2分の1になる(べき数)
- べき数を観察することはできない
- 推し量ることだけ
- べき数はクロスオーバーと呼ばれる数値を上回ったときだけに当てはまる
- これを実際に知ることもできないし当てにすることも難しい
- しかし、分布が拡張可能でフラクタルとわかっていることで意思決定には使える
先に書いた考えで、この本に書いたことが全て繋がる。心理学や数学、あるいは進化論で学んだことをそのまま事業に応用できないかと考える人が大勢いる。でも、私は全く逆をやるのがいいと思う。
ひとまず今回で最後です。
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