前回まで。
前回までは苦しみへの対症療法的な話でしたが、今回からは根本的に物語が作られないようにする、ズバリ無我を導くにはどうすれば良いのかというお話。
自己を解体する
- 物語そのものが浮かばなくなるようにする
- 自己を手放すには不安が伴う
- 物語の発生は常に行われているし、物語によって駆動していることを認識すらできない
- 自己を解体するために必要なのが「停止」と「観察」
物語の発生を止める
- 禅問答
- 答えのない問いを考え続けると、思考が麻痺し自己が消える
- 詠唱
- 同じ語句を繰り返すとDMNの活動が低下し物語発生が減少する
- 音楽も同じような効果を持つ
- DMNは自己に関わっており、これを止めれば物語もやむ
観察の力
- 脳内に浮かぶ物語をただ見る
- 科学者のように観察し続ける
- 苦しみを拗らせる人はあらゆることを自分ごとにしている
- 軽い頭痛、他人の喧嘩、不安などなど
- 観察することで自分ごとではなく単なる事象と捉える
- そうすると使わない筋肉が衰えるように、自分ごとに結びつける能力も弱まる
これが難しいんですよねぇ。
停止の力で物語の強度を限界まで下げ、観察の力で物語を現実から引き離す。この2つが無我を達成するための最後のスキルです。
停止と観察のトレーニングのポイント
- 自分のレベルに合ったトレーニングでないと逆効果にもなる
- 効果的に行うために気をつけたいポイント
- ①漸進性
- 強度や負荷を少しづつ上げていく
- ②脆弱性
- ストレス下にある人、悪法が強い人、健康を害している人はネガティブが増幅する可能性がある
- ③受容性
- 抵抗のために瞑想を行ってはいけない
- 嫌なことを避けるため、メリットを享受するためなどなど
- ④縁起性
- あらゆるものは繋がってできている
- 自分も社会や他者の中で生きている
- この考え方がないと、観察によって自己が増幅する
- ⑤超越性
- 自分の理解を超えたものに触れた時の感覚
- 身の回りでも見つけることができる(よく考えたらすごいなぁと思えること)
特に受容性は気をつけたいところですね。
下心ありありで瞑想しちゃってますから。
具体的なトレーニングは本に詳しく載っております。
観想(オープンモニタリング法)
- 約920時間ほど行うとDMNの働きの減少が認められた
- 毎日30分を3ヶ月続けると客観性が上がる
たまにやってますが、この辺を目標に頑張ってみようかな。
次回が最後かな。
最後は無我がもたらすメリットについてメモしていきます。
参考:無(最高の状態)
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