前回まで。
前回で本の主たる内容は終わりです。
今回は付録についているストア派思想について。
ストア派思想について
- 古代ギリシアで生まれた
- 最初のストア派はゼノン
- 理論と実践を重視しストア派思想の原型を作った
- 元々はキュニコス派という禁欲主義から派生してきた
- ストア派はいいものは否定せず、いいものが失われるという心構えの大切さを説いた
- 良い人生の追求がストア派が目指しているもの
- 良い人生とは美徳を生きる人生であり、倫理に従って生きること
- 美徳とはあらゆるものに適用できる
- 例えば包丁の美徳は切ることであり、よく切れる=良い包丁
- 人間は自分の本性にあるものをよく行うことでよい人間となる
- ストア派では人間の本性とは理性を使うこととしている
- 他の生物にはない機能
- 自分勝手な衝動や感情に飲まれず、理性に生きるのが人間だと
- ゼノンの後はクレアンテスがストア派をけん引していき、クリュシッポスが人生哲学として広めていった
- その後ローマに伝わりパナイティオスがローマのストア派を作り始めた
- ローマ時代のストア派の重要な人物
- セネカ、エピクテトス、マルクス・アウレリウス
- 特にセネカの書いたものが優れている
- ローマでは心の平安が重視された
- 心の平安がなければ美徳に繋がらない
- 近代に入ってギリシア的な考え(自然に目的や意味がある)を否定した機械論的世界観が生まれた
- いわく、自然は因果に基づいて作動する機械的なシステムである(自然法則)
- そこに意味を見出すのは人間の心理的な投影に過ぎない
- 宇宙にはただ物理法則があるだけである
- 人間が作られた意味、本性などどこにもないのでは?
- 客観的に生まれた意味などないなら、主観的に決めていくしかない
- これが内省によって本当の自己を見つけるという自己宗教につながる
- ストア派に通じる本書のメッセージ
- 自分の属する伝統や社会慣習、人間関係、そしてそこから生じる義務を見つめることで、人生の意味や価値を問う力を取り戻すことができるのではないか
ストア派哲学に興味が出てきましたねぇ。
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