限りある時間の使い方と似たような、現代の反自己啓発のような本。
気鋭のデンマーク心理学者が提起する"反自己啓発の書"
よく見られる「成長!ポジティブ!未来のために!」みたいなノリが嫌いな人には刺さるような内容ではないでしょうか。
成長しなければ、何かを成し遂げなければのようなプレッシャーに飲まれないための良い本です。
ストア派哲学をベースに現代に合わせて解釈したというのが特徴。
ストア派についてはこれとか分かりやすかった。
各章に具体的にどういう行動を行えばいいかを書いてくれており実践的でもある。
早速面白かったポイントをまとめていこう!
安定性よりも機動性が重視される現代
- もっといい場所、もっといい仕事、もっといい人が欲しい
- そのためにはあらゆる選択肢を考慮しなければいけない
- そんなことは不可能
- 自分次第で何でもできるという誤った観念
- 現実には生まれた場所や性別に大きく人生を左右される
- 環境は異なるのに努力すれば何でもできると考えていると、結果が出ないのは自分の努力不足だと無駄に攻めることになる
- 加速文化においては成長が目的化してしまっている
自分の内側を見ても答えは見つからない
- 自分がどう生きるかの鍵を握っているのは自己ではない
- 過剰な自己分析はパラドックスを引き起こす
- 本当の自分を見つけようとするほど見つけられない
- 人生の目的は自己実現であるという考え方は1960年代に人気を得た
- 社会背景として、個人の成長を阻害されていたためこれへの解放を求めていた
- 加速文化は次々とパラドックスを吐き出す
- 健康になろうと頑張りすぎて不健康になる
- 生産性を上げようと頑張りすぎて非生産的になる
- 自己発見など不可能で直感は当てにならない
内省と外部の情報(知識、経験)のバランスが大事なのだと思います。
死を思え
- ポジティブがもてはやされているがネガティブにフォーカスすることにも利点はある
- ネガティブなことは現実に向き合わせてくれる
- あとどれだけしかお金や時間が残されていないのか
- 限界を知ることで有意義にリソースを活用できる
- ストア派では究極のネガティブである死について考えることを推奨している
- これによって人生をよく生きられる
- もっと文句を愚痴った方が良い
- ネガティブ面を意識できなければ改善のしようがない
断ることに上達する
- ノーと言えることは成熟の証であり、誠実さも伝えることができる
- 自分の価値観に合わないことにはノーと言えることは、しっかりした人格を持っていることにつながる
- 親にノーということは子供の成熟と独立への1歩
- 誠実さとは自分の価値観に沿って生きること
- その逆はイエスマン
続きは次回!
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