以前紹介した本の内容の続き。
セネカが心を安定させるためのアドバイスを書いています。
仕事や友人の選び方、財産との付き合い方、運命への対処法など...その地に足の着いた堅実なアドバイスは、現代に生きる我々にとっても、十分に参考になるものです。
早速面白かったポイントについてみていきましょう!
心の安定を乱す人間の欠点
人間の関心は絶えず移ろいゆく。
今日はすごいやる気があっても明日はないかもしれない。
やろうとしていたことを続けられずやめてしまい後悔することもざらにある。
無気力に生きている人たちもいる。
このような欠点は自己嫌悪につながる。
欲望が自己嫌悪の発生源である。
人間は退屈に耐えられず、退屈から逃れるためであれば何でもする。
我々は弱い存在だ。あらゆることに耐え忍ぶことなどできない。
退屈への処方箋
社会の役に立つ仕事をするか学問をするとよい。
人間関係がないとどんどん関心が薄れていき無駄な時間を過ごすようになる。
仕事や学問に打ち込むことで、退屈から逃れられ誰かの役に立てるようになる。
質素な生活が良い
もたないほうが失うよりもはるかに苦痛が少ない。
お金がなければ失う苦しみや、失ったらどうしようという不安はない。
お金の最適な量は貧困に陥らず、貧困から遠く離れることもない量である。
倹約を心がけることで少ないものでも豊かになれる。倹約がなければどれだけ財産があろうと満足できない。
我々は運命の鎖に縛られている
不遇であろうと自分の生まれや経験に縛られて生きるしかない。
だが、人間はどんな環境にでもなれることができる。
だからこそ、自分の境遇に慣れなさい。できるだけ、自分の境遇に不平を漏らさないようにしなさい。自分の周りに有用なものがあれば、どんなものでも、しっかりとつかみ取りなさい。どれほど悲惨な状況にあっても。精神が安らかであれば、必ずや、慰めを見出せるであろう。
人生で得られるものは運命から借りているだけである。何一つ自分のものではなく、また必ず運命に返さなければいけない。
いつだって、自分がもっているものは突然失われる可能性はある。
大多数の人たちは、航海に出ようとするとき、嵐に合うとは考えもしないのである。
全ての状況は変化していく。誰かに起こることは、君にも起こりうる。
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