【身銭を切れ②】道徳は少数派によって作られる

前回まで。


今回はエージェンシー問題や非対称性についてみていきましょう。


アドバイスの倫理

  • 営業の一環としてアドバイスをするのは根本的に倫理に反する
  • 倫理の方が法律よりも頑健
    • 法律は変わるが倫理は変わりにくい
  • 顧客に誠実であるには情報を明かす必要がある

スケール変換

  • 拡張や一般化は無為にできるものではない
    • 都市と国家は違うし、家族と都市は別物
  • 倫理原則にはそれ以上拡張できない限界がある
    • 社会主義はある程度以上まで規模が大きくなると機能しなくなる
      • 個人がズルをすれば利益を上げられる

少数決原理

  • 複雑系は構成要素から全体のふるまいを予測できない
    • 個々の性質ではなく部分同士の相互作用が重要
  • 少数決原理:少数の非妥協的集団が大多数に影響を及ぼす
    • 障害のある人は通常のトイレを使わないが、健常者は障碍者用のトイレを使える
    • ピーナッツアレルギーを持つ人は絶対にピーナッツを食べれない
      • 機内食などでピーナッツが入ることはまずない
        • アレルギーだったら取り返しがつかない
    • 全員英語は喋れるが一部の人がドイツ語が話せないとしたら、英語が選択される
  • 少数派集団の比率が空間分布で均等である場合に成り立つ
    • 一部の小さな地域のみにいるでは成り立たない
    • 地域、村、国全体で同じ比率でなければいけない
  • 少数派に対応する費用が小さい場合に成り立つ
    • ピーナッツがなければ困る人がいなくなるならメニューから取り除くだけでよい

くり込み郡

  • 一人がかたくなな選択を行うことでその他の柔軟な人たちも従う
  • 家族の一人が遺伝子組み換えの食品を食べない場合、その他の家族がどちらでもいい派なのでオーガニックにそろえることになる
    • この家族がパーティに参加するとなるとまた同じくオーガニックにそろえられる
    • 同じようなくりこみが続いていく
  • 拒否権効果:集団内の一人が拒否権を行使して集団を操る
    • チェーン店が人気な理由はまずまずの料理が担保されているため
      • 知らない店でまずいものを出されるよりは無難を求める
      • 拒否権を行使されないから選ばれる

道徳は少数派によって作られる

  • ほとんどの人は受け身であまりきにしていない
    • 過激で他人に考えを押し付けたがる人の意見が広まりやすい
  • これはよい方向にも悪い方向にも向かう

今回はここまで。

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