前回まで。
今回は第四章限というアイデアについて見ていきましょう!
判断不能性定理
- 後ろ向きの循環論法、確率測度の自己言及性の問題
- 過去の結果から将来を知るには、確率分布を調べられるデータが必要
- データが十分か知るには確率分布が必要
- 真偽を判定するのに確率分布が使われるが、確率分布はそれ自体の真偽や有効性を判定できない
逆問題と前漸近性
- 逆問題:リバース・エンジニアリングの難しさ
- 氷が解けた水たまりから元の氷の形を推測することはできない
- 体の組織の背後の理屈が分かっていると仮定し治療する危険性
- 私たちが観察できるのは事象のみで確率分布は観察不可能
- 前漸近性
- 「漸近性(ぜんきんせい)」とは、ある対象が時間やある変数の変化とともに、ある特定の値や状態に限りなく近づいていく性質のこと
- 月並みの国では漸近性がうまくいく
- 果ての国ではまれな事象が大きな影響を及ぼすのでこの性質を使うのは不可能
帰納の問題と複雑性
- 複雑な領域では大きな相互依存性がある
- 仕組み全体に自己強化性のフィードバック・ループが働く
- ているを細くする中心極限定理の働きが妨げられる
- 果ての国では変動が積み重なり激しくなるが、月並みの国ではお互いに相殺しあって緩やか
- なので複雑なものは果ての国になりうる
- 複雑な領域において帰納か演繹かは現実的にはそんなに重要ではない
第四象限
- 果ての国と月並みの国を区別する
- ペイオフが単純か複雑か
- 0か1なのかそれともグラデーションがあるのか
- 大きな変動が起こりうるか
- 第一象限
- 実験室やゲームの世界
- 第二象限
- モデルが機能する
- しかし誤差がありモデルは万能にはなりえない
- 第三象限
- 極端なことが起きてもあまり害がない
- 第4象限
- 分布の端を予測することができない
- 第四象限から第三象限に移るとよい
- エクスポージャーは変えられる
単純なペイオフ | 複雑なペイオフ | |
月並みの国 | 第一象限 並外れて安全 | 第二象限 いくらか安全 |
果ての国 | 第三象限 安全 | 第四象限 黒い白鳥の領域 |
次回は第四象限にどう対処したら良いかを見ていきましょう。
コメント
コメントを投稿