【強さと脆さ①】ブラックスワンに関する誤解

タレブがブラックスワンの後に出した続編?のような立ち位置の本。

強さと脆さ


内容は他の本と比べると少ないので割とすぐ読める。

メインはブラックスワンを推し進めて生まれた第四象限というアイデアについて。


早速面白かったポイントについてみていきましょう!


母なる自然

  • 自然は無駄を好む
    • 守るための無駄(冗長性)
      • 人間には目が二つある
    • 機能的冗長性
      • 二つの異なる構造が同じ機能を果たせること(縮退)
    • 本来の目的以外にも使われることはある
      • 口は息を吸ったり食べ物を摂取する以外にもキスをしたりなど様々な役割を果たす
      • 将来何が必要になるかは今の時点では分からないので、今無駄だとしても将来はどうかは分からない
  • 効率化の副作用
    • 一点特化の罠
      • 例えば収入源を一つに絞っていると、そこが崩れた時にどうしようもなくなる
    • 借金をすると脆くなる
      • お金を借りるということは将来の予測に頼るということ
      • 予測の誤差に対して脆弱である

人間だって、ランダムな運動とランダムな断食を続け、長い散歩をし、砂糖やパン、白米、株式投資を避け、経済学の授業を受けず、ニューヨークタイムズみたいなものは読まないという健康法に従えば、歳をとってもそう簡単には脳の機能を失わなくなるという証拠がある。


 タレブはパレオダイエッターですね。


ものには二次的な使い道があり、そんな使い道がタダでついてくるものならなんだって、今まで知られていなかった使い道が出てきたり、新しい環境が現れたりする可能性がある。そういう二次的な使い道が多い組織ほど、環境のランダム性や認識の不透明から多くを得られるのだ!


生きた組織にはランダム性と変動性が必要

  • ある種の極端なストレス要因がないと組織は脆くなる
    • 経済や人間の体も同様
    • ストレス要因にさらされなかった個体は、そういうのに直面した際に脆い
  • タレブの実践する健康法
    • 断食と飽食を繰り返す
    • 普段は緩やかな散歩を行いときどき激しいダッシュなどの運動を行う
    • 狩猟採集民のライフスタイルを再現している
  • 経済生活のリスクを9割減らす方法
    • 返済の怪しい借金を無くす


ブラックスワンに関する誤解

  • タレブが言っているのは黒い白鳥にかけることではなく、黒い白鳥が来たときにふきとばないようにすること
    • 不作為であり作為ではない
  • 一番堅実なアドバイスは後ろ向きなアドバイスである
    • 何をしないほうがいいか
    • 生存することが大事

ビジネス本を書く連中は、人の頭に巣くったバイアスを手玉に取って、みんながききたいと思ってることを口にするのに加え、よく、調べたらこんなことが分かったみたいな断定的な口調でものをいう。あれは許しがたい。

今回はここまで。

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