たまに頑張って洋書を読んだりします。
日本語訳も出てたので、今から見る人はそっちの方がいいですね。
Dopamine Nation: Finding Balance in the Age of Indulgence (English Edition)
タイトルにもある通りドーパミンと中毒のお話です。
薬物からスマホやゲームまで、あらゆる中毒のメカニズムに関わる脳内の神経伝達物質です。
脳内で何が起きているのか、中毒から抜け出すにはどうしたらいいのかが書いてあります。
快楽と痛みは脳内の同じ場所で処理される
- 快楽と痛みはバランスをとっており、快楽に行きすぎることも痛みに行きすぎることもない
- どんなに快楽を得られるものでも、仕組みとしてバランスを取ろうとするのでずっとは続かない(どんなに楽しいゲームでもいつかは飽きがくる)
- 現代は圧倒的に娯楽に溢れている(スマホは24時間365日デジタルドーパミンを届けている)
中毒とは
- 自らや他者に有害であるのにも関わらず使用をやめられない状態
- 中毒リスクが最も高まる要因はアクセスのしやすさである
- インターネットの発達によって爆発的にアクセスのしやすさは上昇し世界で中毒者の割合が上昇している
痛みにはメリットがある
- 今日では些細な苦痛でさえも耐えられない人が多い
- 物理的な痛みでさえ免疫や循環器の反応を高めることが分かっている
- 痛みと自分を分離する行為は痛みをより悪くさせる
以前に紹介した不老長寿メソッドにも通じますね。
神経適応
- 誰もが快楽を持続させたいと願う
- 単純な解決策は続けること(食べ続ける、見続ける、遊び続ける)
- 同じような刺激にさらされていると快楽は弱く短くなり、苦痛の事後反応は強く長くなる
- これを神経適応と呼ぶ
- 最初の一口目が一番美味しいのと同じように、快楽は薄れ苦痛が増すようになる
- 快楽への耐性がだんだんとできていき、まったく快楽を得られないばかりか苦痛が起きるようになる
- そして、楽しくもないのに苦痛を避けるためだけにそれを続けるようになってしまう
- 別に見たくもないのにYouTubeを延々と見る(見ないとなんか物足りない)
科学は、すべての快楽には代償があること、そしてその後に続く痛みは、それを生じさせた快楽よりも長く続き、より強烈であることを教えてくれています。快楽の刺激に長く繰り返しさらされることで、苦痛に耐える能力が低下し、快楽を経験する閾値が高くなる。快楽を繰り返すことで神経のセットポイントを上げ、私たちは果てしない努力をするようになり、今あるものに満足することなく、常にそれ以上を求めるようになるのです
ドーパミン断食
- 快楽と苦痛のバランスが壊れた(中毒)状態から元の状態に戻るにはドーパミン断食がよい
- 一部効果がない人もいるかもしれない、その場合は薬に頼るしかないかも
- ドーパミン断食は自分が辞めたい、中毒になっているものを完全に断つこと
- 脳の報酬経路をリセットするためには、通常1ヶ月が最低限必要
- ドーパミン断食中は苦痛を和らげるために、他の刺激物に頼ってはいけない(新たな依存になっちゃうから)
- 苦痛が起きている状態を俯瞰視してあげる(マインドフルネス)
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