とても怖いスマホが脳に与える影響② 「Your Stone Age Brain in the Screen Age: Coping with Digital Distraction and Sensory Overload」
前回の続き。
電子機器がもたらす脳のエネルギーコスト
- 脳のエネルギーには限界があり、過負荷になるとストレスにつながり注意散漫になる
- 対策法は仕事を制限するかストレスを軽減するか
- スクリーンはホメオスタシスを乱す
- 視覚からの情報は膨大であり、聴覚よりも簡単に情報過多になる
神経科学における注意の種類
- 持続的注意(sustained attention)
- 長時間にわたって何かに集中する能力
- 選択的注意(selective attention)
- 気を散らす要因を遮断し、目の前の課題に集中し続ける能力
- 交替的注意(alternating attention)
- ある作業から別の作業へ切り替え、再び元の作業に戻る能力
- 注意力の限界を超えると
- 思考がぼんやりし、集中力が低下し、思考が途切れ、記憶力が衰え、圧倒された気分を引き起こします
- ブレインフォッグ
- スワイプすればするほど、特に動機や報酬に関わる脳の回路が再編成される
- 自制心があるという錯覚は、実際には衝動的な行動を促進する
マルチタスクのエネルギーコスト
- マルチタスクはワーキングメモリに負荷をかける
- マルチタスカーの人々はどれだけ結果が散々だったとしても、自分は優れておりマルチタスクをうまくこなせると考えていた
- メディア・マルチタスクをする人は注意を維持するのが難しく、忘れっぽい傾向がある
- 注意力を司る脳領域が物理的に小さい
- 18か月の子どもが画面を使ったマルチタスクをする時間が長いほど、幼稚園期の認知が低く、4歳と6歳で行動問題が多く見られることが示された
- 脳にとって注意を維持し選択し切り替えることはとてもコストがかかる
- なので限界を超えると、コストが高いプロセスを無視するようになり、脳が働かなくなっていく
スマホ依存
- 脅迫的なデバイス使用と薬物中毒には類似点が多い
- デバイス使用の正確なメカニズムはまだわからない
- 依存症の神経回路
- 気分が良くなる(feels better)
- 快楽と不快の両方で機能する
- やらなければならない(must do)
- 習慣的、脅迫的行動を含む
- 「気分が良くなる (feels better)」経路は、依存過程の初期段階で中心的な役割を果たすと考えられています。後の段階では「やらなければならない (must do)」経路が関与します。
- やめられない自分を責めるのは逆効果
- 恥、怒りの感情は再発につながる
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