最新論文紹介 収益性の高いデイトレード戦略 「A Profitable Day Trading Strategy For The U.S. Equity Market」⑥

 前回までで論文の戦略はまとめれたので、日本株ではどうなのか検証したいと思います。

戦略についてまとめます。


5分足ORB戦略

対象とする銘柄

1. 始値が5ドル以上であること。
2. 過去14日間の平均取引量が1日あたり100万株以上であること。
3. 過去14日間のATRが0.50ドル以上であること。
4. 相対出来高が100%以上であること。
5. 相対出来高上位20銘柄を取引する。

取引条件

  • 取引開始の5分足を見て強気なら買い、弱気なら売りのポジションをとる。
  • 5分足レンジの最高値(または最低値)の逆指値注文をとる。
  • 始値=終値の場合は注文しない。
  • 約定した価格から10%のATR距離でストップロス注文を発注。
  • 日中にストップロスの基準に達しなかったらそのまま売る。

相対出来高の計算式

相対出来高=t 日の取引開始 5 分間の銘柄 j の取引量/ 過去14日間の平均の取引開始 5 分間の銘柄 j の取引量


具体的なシナリオ例

具体的なシナリオを設定してみてみましょう。

対象株式: XYZ株式会社
市場オープン: 9:00
最初の5分間の動き: 9:00-9:05: 最高値 105ドル、最安値 100ドル 


ロングポジションのケース

9:00-9:05:始値=100, 終値=105

買い(ロングポジション)を取る。

エントリープライス: 105ドル。

ATR: 例えば、ATRが50ドルであれば、10%のATRは5ドル。

ストップロス: 105ドル - 5ドル = 100ドルにストップロスを設定。

その後の動き: 価格が上昇し、トレンドが続く。

15:00: 日中の終わりまで持ち続け、価格が115ドルになったとき、すべてのポジションを決済。

利益: 115ドル - 105ドル = 10ドルの利益。


ショートポジションのケース

9:00-9:05:始値=105, 終値=100

売り(ショートポジション)を取る。

エントリープライス: 100ドル。

ストップロス: ATRに基づき、100ドル + 5ドル = 105ドルにストップロスを設定。

その後の動き: 価格が下落し、トレンドが続く。

15:00: 日中の終わりまで持ち続け、価格が90ドルになったとき、すべてのポジションを決済。

利益:100ドル - 90ドル = 10ドルの利益。


長くなってきたので続きは次回。

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