栄養素についてまとめてみよう #7 「ビタミンについて②」

 水溶性ビタミンの続きからです。


水溶性ビタミン④ ビタミンB6

光によって分解されやすい性質を持つ。
免疫機能の正常な働きの維持、皮膚の抵抗力の増進、赤血球のヘモグロビンの合成、神経伝達物質の合成などの生理作用もあり、脂質の代謝にも関与する、タンパク質の分解を助ける。
ビタミンB6が不足すると、皮膚炎、舌炎、口内炎、口角症、貧血、リンパ球減少症になる。
成人の場合は、うつ状態、錯乱、脳波異常、痙攣発作など神経系に異常が起こることもある。
厚生省の基準は1日1.4mg、耐容上限量55mg
赤身肉、鶏肉、マグロ、バナナ、牛レバー、カツオに含まれる。

水溶性ビタミン⑤ ビタミンB12

神経系の発達にかかわる成分。
肌トラブルが多い人ほどバクテリアのビタミンB12を代謝する能力が低く、ポルフィリンという炎症物質を生み出しやすい。
取りすぎると肌トラブルにつながる可能性。
腸内細菌によっても合成されるので、一般に欠乏することはないと考えられる。
不足すると造血作用がうまく働かず、巨赤芽球性貧血になります。また、脊髄や脳の白質障害、末梢神経障害が起こり、しびれや知覚異常の症状が現れる。
厚生省の基準は1日2.4μg


水溶性ビタミン⑥ 葉酸

ビタミンB12とともに赤血球を作るので「造血のビタミン」ともいわれる。
精子の産生に欠かせない、脳の成長に必須。
不足すると、認知機能がガツンと下がっちゃうし、うつ病にもかかりやすくなっちゃう。
腸内細菌からも一部合成されるので通常の食事であれば不足することはほとんどない。
過剰症は認められていないが、サプリメント等で過剰に摂取すると亜鉛の吸収阻害を起こす可能性がある。
厚生省の基準は1日240μg、耐容上限量900μg
ブロッコリー、ほうれん草、春菊、アスパラガスなどに含まれる。

水溶性ビタミン⑦ パントテン酸

エネルギー代謝に欠かせない栄養素。
免疫抗体の合成、薬物の解毒作用、脂質の代謝を促すHDLコレステロールの増加など。
副腎皮質ホルモンの合成に関わっている。
副腎皮質ホルモンはストレスをやわらげる働きをする。
欠乏症になると、手足の知覚異常、しびれ、灼熱感、頭痛、疲労、不眠、胃不快感を伴う食欲不振などの症状がでる。
あらゆる食材に含まれているためよっぽどのことがない限り不足しない。
厚生省の基準は1日5mg

水溶性ビタミン⑧ ビオチン

脂肪酸の代謝に必要な成分。ビオチンが足りなくなると肌がカサカサになったり、髪の毛が抜けちゃうことが知られている。
ビオチンの大量摂取で髪や肌が良くなったって実証研究もあんまりない。
そもそもが水溶性ビタミンなんでたくさん飲んでも体の外に出ちゃうだけ。
欠乏した場合は皮膚炎、結膜炎、舌炎、知覚過敏や脱毛、白髪の増加などを引き起こす可能性がある。
いろいろな食品に含まれているうえに、腸内細菌によっても合成されるので、通常の食生活では欠乏することはない。
厚生省の基準は1日50μg

水溶性ビタミン⑨ ビタミンC

不足すると、コラーゲンが合成されないために、血管がもろくなり出血を起こします。これが壊血病です。
そのほかの症状としては、いらいらする、顔色が悪い、貧血、筋肉減少、心臓障害、呼吸困難などがあります。
毛細血管・歯・軟骨などを正常に保つ働きがあるほか、皮膚のメラニン色素の生成を抑え、日焼けを防ぐ作用や、ストレスやかぜなどの病気に対する抵抗力を強める働きがあります
厚生省の基準は1日100mg


次回は脂溶性ビタミンを見ていきましょう!


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